鯖さび庵
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中村とうようの死を悼む

今朝の新聞を開いて驚いた。

音楽評論家の中村とうようさんが死んだという。それも自殺というのだからおだやかではない。ロックからジャズ、民族音楽まで、世界中の大衆音楽を紹介するだけでなく、浪曲、説教節、河内音頭など自国の民族音楽についても語ることができる貴重な人だった。

私が学生だったときに、中村さんが企画監修した「再発見・ニッポンの音/芸」(テイチク)というCDのシリーズが出た。これが実によくできた企画だった。「伝統文化」などと大壇上から構えて、うやうやしく説明するような、権威主義的なやり方ではなく、ここで中村さんはあくまでも大衆娯楽として人々を楽しませてきた芸人たちを厳選して紹介していたのだ。日本の大衆芸能や三味線音楽について教えてくれる大人が周囲にほとんどいなかっただけに、こういったものは大変貴重だったし、むさぼるようにして聞いたものだ。

また、中村さんの著書「ポピュラー音楽の世紀」(岩波新書)では、世界各地の土着の音楽が、近代的な商業システムのなかで普遍性を獲得しながら、大衆音楽として発達していく様子が描かれ、この本を読んだときは大いに知的好奇心をくすぐられた。この本では、アメリカや南米、アジア、アフリカなど、各地で大きな影響力を及ぼしたミュージシャンたちが紹介されており、私はそこで気になった音楽を片っぱしから聴き漁ったものだ。インドネシアのクロンチョンという音楽や、アフロ・ビートを生みだしたナイジェリアの反逆児フェラ・クティを知ったのも本書からだったと思う。

そういえば、クロンチョンといえば、中村さんによる監修でクロンチョンばかりを集めた「ブンガワン・ソロ」というCDがあるが、今でも愛聴している。アジアの歌姫テレサ・テンの「淡淡幽情」を手に取ったのも中村さんの影響だった。このように中村さんからは実に多くの音楽を教えてもらったし、世界中の民族音楽という広い視野のなかで日本の三味線音楽を位置づけて考えられるようになったもの中村さんの影響があったからこそだと思う。

御年79歳。普通であれば大往生ということで素直に生前の業績をたたえたいところだが、よりによって自殺という死に方を選んだのが残念でならない。今日の「東京新聞」夕刊に中村さんが寄稿した記事があるが、これが命を絶つ直前の文章かと思いながら読んだ。今でも、なんとも釈然としない気持ちのままだ。

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【2011/07/22 22:40】 | くろさわの呟き | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
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「鯖さび」たぁ何でぇ?

sabasabi

Author:sabasabi
■プロフィール
三味線奏者・黒澤真を中心に結成された元祖「お囃子系ダンスバンド」。三味線、ちんどん、エレキギター等が奏でるめくるめくごった煮ワールド!! ワサビがピリッ効いたシメ鯖をイメージして、屋号は「鯖さび(sabasabi)」。さらにフランス語「サ・ヴァ、サ・ヴィアン」もかけて、さまざまなジャンルを“行ったり来たり”するハチャメチャに楽しいミクスチャー音楽を目指します!

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