鯖さび庵
お囃子系ダンスバンド「鯖さび」公式Blogダョ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告

當世やんなっちゃった節

先日、浅草の木馬亭であった浅草雑芸団の「自粛まつり」に三味線で参加してきた。

メンバーの皆さんで急きょ、ウクレレ隊を結成し、牧伸二のネタ「やんなっちゃった」を替え歌にして原発ネタをあれこれ歌ったところ、「放射能で町おこし」だの「福島原発、負の遺産」だの、不謹慎フレーズが次々と飛び出す。ところが、これがノッケから「あ~あ、やんなっちゃった あ~あ、驚いた♪」と客席も巻き込んでの大合唱となってしまったのだ。

いやぁ、こんなにウケるものとは予想だにしていなかった。そうか、震災、原発事故以来、みんな「やんなっちゃった」と言いたくてしかたがなかったんだなぁ、みんなガマンしていたんだなぁと妙に納得した。はからずも、この選曲はこの時代の気分にピッタリ合致してしまったというわけだろう。このウクレレ漫談は演目と演目の間のつなぎとして、何度か登場したのだが、俺も2回目の登場のときに三味線で加わらせてもらった。

ちなみに、この曲は牧伸二のオリジナルではなく、原曲はハワイ民謡「タ・フワフワイ」。そこに三味線のしょっぱい味が加わわれば、トロピカルなハワイの面影はどこへやら。グンと寄席演芸らしくなるから面白い。その他、飴屋踊り、南京玉すだれでも、三味線を弾かせてもらった。純粋に音楽として演奏するのとちがって、こういった演目と絡むのは、また別の面白みがあっていいもんだ。

さて、俺の民謡コーナーも用意されていたのだが、団長からのリクエストもあって被災地、東北の民謡を中心に演奏した。「斎太郎節」「常磐炭鉱節」「飯坂小唄」「復興節」の4曲。「常磐炭鉱節」は茨城県の民謡のはずだと思う方もいるかもしれないが、実は常磐炭鉱というのは今の福島県南部から茨城県北部にかけてあったらしいので、茨城だけに限定するものでもないようなのだ。この曲、三味線の手は実に単純だが、弾いていて不思議と気持ちいい。コイツをさらに開放弦が生きるような手組にすると、糸がビンビン唸って得も言われぬ心地になるのだ。

いろんな曲を演奏するたびに発見があるから、三味線はやめられぬ。

【2011/07/04 21:44】 | くろさわの呟き | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |

ロストホームランドに捧ぐ

津波にまるごとさらわれた街。放射能汚染で帰ることができなくなった野や山や村々。住民が避難しているスキに盗人どもに荒らされ廃墟と化しつつある住宅地――。

いくら復興しようとも失われた街並みは戻ってこないし、放射能に汚染された土地に帰ることは難しい。それは失われた故郷といっても過言ではないだろう。そんな被災地に対して、がんばれなんていう言葉すらも軽々しくて、おいそれと口にだせそうもない。ただ、ある日、新聞で見た被災地の避難所にかかげられた言葉に目が釘付けになった。 

生ぎろ。

がんばれではない。生ぎろ。時にはズーズー弁とも揶揄されることもある北国の訛りが生々しい。生ぎろ東北。生ぎろ。

ところで、今、バンド活動の方がなかなか都合がつかないでいるが、ちょくちょく三味線の演奏はしている。明日7月2日(土)は浅草雑芸団の公演に参加する。その名も「自粛まつり」。イベント名からしてヤケのヤンパチとしかいいようがないが、ヤケだろうが、放射能漏れだろうが、メルトスルーだろうが、チャイナシンドロームだろうが、俺たちは生きていくしかないんだ。だから、俺は歌うぞ。被災地、東北の民謡も混ぜて、ヤケのヤンパチで歌うぞ。あの「失われた故郷」に思いを馳せて――。

下記、詳細です。お暇な方はいらしてください。

日時・2011年7月2日(土)浅草木馬亭にて
時間・19時開演 18時半会場
木戸銭・当日1500円(前売り・予約1300円)
チケット問合せは03-3388-4348(カミジマ)
http://zatugeidan.web.fc2.com/

【2011/07/01 16:21】 | くろさわの呟き | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |

分の悪い交換

今回の大地震と福島原発の事故で、僕ら日本人は途方もなく高額な「授業料」を払いました。いや、これで終わりではありません。授業料はこれから先も払い続け、一体どれくらい払わないといけないのか見当もつかないと言った方が良いのかもしれません。ここで何も学ばなかったとしたら、東北で亡くなった多くの魂たちに対して、生き残った者として申し訳ないような気がします。

今のところは何といっても原発のことが気になります。原子力発電そのものがいけないのか、今回の事故は運用上の問題なのか、そもそも人類に原子力を適切に扱うのを期待するのが間違いなのか……。さまざまなことが頭のなかをめぐります。とにかく、反原発にせよ、原発擁護にせよ、いずれの立場にあっても、単に理想だけでなく現実的にどういったことをクリアする必要があるのか、考える必要があるでしょう。

福島原発は地元住民のためではなく、主に東京の住民のために発電していたといいます。負担を地方に押し付けるという構図は沖縄の米軍基地となんら変わりはありません。以前から反原発をとなえてきた人々は「原発が安全というならば、東京に原子力発電所をつくるべきだ」ということ主張していましたが、まさにその通りで、それを地方に押し付けていたといことは、結局、原発を推進する側に「覚悟」がなかったということではないでしょうか。覚悟がないからこそ、安全対策が疎かになってしまう。また、このように地方が犠牲になってきたことを見て見ぬフリしてきた消費者の一人として、自らを恥じるばかりです。

そんな福島原発についての一連の報道に接するなかで、木山捷平という詩人の「分の悪い交換」という詩を思い出しました。とても短い詩ですが、シンプルだからこそ率直でストレートに訴えかけてきます。木山みさを編「木山捷平全詩集」(講談社文芸文庫)から、引いてみましょう。

「分の悪い交換」 詩・木山捷平

からり ころり と
あさのみち
やさいをつんだ
にぐるまが
東京へ 東京へ 行きました。

がたり ごとり と
あさのみち
うんこをつんだ
にぐるまが
ゐなかへ ゐなかへ 帰ります。

【2011/04/09 23:35】 | くろさわの呟き | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |

騙しのレトリック

反原発のメッセージを込めたRCサクセションの「サマータイムブルース」が、福島原発の放射能漏れの影響で再評価されており話題になっているようですが、今日、自分のCDコレクションを漁っていたら、この曲を収録しているRCサクセションのベストアルバムが出てきました。というわけで、久しぶりにこの曲を聴きました。思えば何十年も前から原発の危険性は指摘されてきたわけですが、痛い目にあって初めて社会全体が原発について真剣に考え始めたような気がします。

さて、今日は一連の福島原発関連の報道について思うことを書きます。週刊誌のAREAが、表紙でガスマスクをした人の写真に「放射能が来る!」とのコピーをつけたことに対し、「いたずらに不安を煽っている!」と批判されたようですが、実際に放射能は東京に来てしまいました。政府は「ただちに健康に害はない」というようないいかたをしてきましたが、「ただちに」という表現が気になります。短期間では命に問題はなくとも、長期的にはどうなるか何も語っていないのです。

また、報道によると、枝野官房長官は年間1ミリシーベルトとしている住民の被ばく限度量について「現在の基準値は短期間で大量の放射線を受ける場合の安全性を示している。放射性物質を長期間受けるリスクを管理し、別の次元の安全性を確保する上でどのくらいが退避の基準になるか検討している状況だ」と述べ、引き上げを検討していることを明らかにしたそうです。では、今までの基準は一体何だったの?と、素朴な疑問が頭をよぎります。とりあえず、「心配ない」というメッセージを発しているのですが、明らかに少しずつトーンダウンしているのが気になります。

そこで思い出したのが、フォークシンガー高田渡の「値上げ」という曲です。有馬敲の詩に高田渡が曲をつけたそうです。「値上げはしない」と言っているのですが、それがいろんな言い回しをしていくうちにトーンタウンしてしまうという、レトリックによるゴマカシを見事に描いているのが面白い。そんな視点も、日々のニュースを見る上で忘れないようにしたいものです。


「値上げ」
詩・有馬敲、曲・高田渡

値上げは ぜんぜん考えぬ 
年内 値上げは考えぬ
当分 値上げはありえない
極力 値上げはおさえたい
今のところ 値上げはみおくりたい
すぐに 値上げを認めない
値上げがある としても今ではない
なるべく値上げはさけたい
値上げせざるを得ないという 声もあるが
値上げするかどうかは 検討中である
値上げもさけられない かもしれないが
まだまだ時期が早すぎる
値上げの時期は考えたい
値上げを認めたわけではない
すぐに値上げはしたくない
値上げには消極的であるが
年内 値上げもやむを得ぬ
近く 値上げもやむを得ぬ
値上げもやむを得ぬ
値上げにふみきろう

【2011/04/07 00:10】 | くろさわの呟き | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |

小林清親という絵師

原宿の太田記念美術館で小林清親という絵師の展示をやると聞いて絶対に行こうと思っていたのですが、この地震の影響で急きょ休館になったりして、なかなか都合があわずにいました。やっと最終日の昨日になって、行くことができました。

小林清親(1847~1915)という人は幕末から明治、大正を生きた浮世絵師です。ただ、浮世絵といっても近代を生きた人だけに遠近法など西洋画の手法も取り入れ、一般的にイメージする浮世絵とは大分おもむきが違います。江戸時代以来の浮世絵の伝統を受け継ぎながら、さりげないモダニズムがピリッと効いているんですね。浮世絵によく見られるようなハッキリした色づかいはあまり見られず、どちらかというとこの人の絵は闇のなかにボヤッと光が浮かび上がるような作品が多いような気がします。

とりわけ、僕がみたかったのは掛け軸に描かれた「開化之東京 両国橋之図」という絵です。橋やその上を歩く人々、そして船頭さんたちのシルエットが淡い光のなかでとけあって、忍び寄る闇のなかに沈み込みそう。この絵を前にして、たちまちのうちに絵の世界に入り込んでしまいました。まるで、自分が舟に乗って、水にゆらゆら揺られながら、ひと仕事終えて帰るような気分。うっかりするとよだれが出てしまいそうになるほど、とても気持ちがよくなる絵でした。

3-111.jpg


【2011/03/28 22:27】 | くろさわの呟き | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) |
前へ 次へ

LIVE information

★出張演奏承ります!
 お問い合わせはコチラ
※スパム対策のため@を半角に変えて送信願います

「鯖さび」たぁ何でぇ?

sabasabi

Author:sabasabi
■プロフィール
三味線奏者・黒澤真を中心に結成された元祖「お囃子系ダンスバンド」。三味線、ちんどん、エレキギター等が奏でるめくるめくごった煮ワールド!! ワサビがピリッ効いたシメ鯖をイメージして、屋号は「鯖さび(sabasabi)」。さらにフランス語「サ・ヴァ、サ・ヴィアン」もかけて、さまざまなジャンルを“行ったり来たり”するハチャメチャに楽しいミクスチャー音楽を目指します!

【鯖さび情報館】
■動画
ライブ動画
■こんな曲を演奏してます!
レパートリー一覧
■こんな所で演奏しました!
演奏の記録
■佐藤のブログ
viva la vida

最近の記事

カテゴリー

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。